今夜寄り道したくなる! 食が導くもうひとつの我が家。大衆食の背景・文化を研究する刈部山本さんに聞いてみた。

2018/10/06

最近はチェーン店が増えてきたけれど、久々に大衆食堂なんかに行きたいなぁ。

美味しいお店に行きたいけれど、どうやって選べば分からないし……。

そう思って調べてみると、大衆食の背景・文化を研究する刈部山本さんと出会いました。

 

刈部山本さんの普段の生活

 

 

スタイル
はじめまして、スタイルです! 今日はよろしくお願いします!
山本さん
こちらこそ、よろしくお願いします。
スタイル
早速ですが、まず山本さんの普段の生活について教えていただいてもいいですか?
山本さん
これまでは仕事としては13年くらいコーヒー店を経営していました。
スタイル
そうなんですね!最近は何をされてるのでしょうか?
山本さん
いえ、今は通販だけです。毎日半日ほどはケーキを焼いています。
スタイル
半日もケーキを焼いていると、身体に甘い匂いが着いちゃいそうですね!
大衆食に関するブログをされていると伺いましたが、ブログのきっかけは何だったんですか?
山本さん
全て手づくりだったので仕込みに時間がかかる分、営業中はお客さんを待つだけのヒマな時間に何かしようと思いブログを始めました。それで、興味を持ってもらうために始めたのがきっかけでした。
スタイル
でも、山本さんはコーヒー店を経営されているんですよね? それがどうして大衆食に?
山本さん
学生時代に、路線図を埋めながら個人経営のお店を回っていたんです。学生時代は特に、深夜でも営業しているラーメン店なんかが多くて、そのクセの強い味や店主に個性があるのが面白くて興味を持ったのはきっかけです。
スタイル
人に歴史あり、ということですね。納得しました!

 

大衆食の魅力

 

 

スタイル
山本さんは『東京「裏町メシ屋」探訪記』という本を出版されていると伺いました。そんな、「裏町メシ屋」などの対主食に精通している山本さんだから分かる、大衆食の魅力を教えてください。
山本さん
当たり前だけれど、やっぱりまずは出来たてのご飯を食べられることが貴重なんじゃないかなぁ。
スタイル
先程学生時代のお話しがありましたが、確かに学生時代とか一人暮らしをしていると、温かいご飯が食べられるってとっても嬉しいですよね。
山本さん
深夜食堂なんかは金銭的に余裕がない時代にも行くことができましたし、そういうところもいいところかもしれません。
スタイル
確かに! 安く美味しいものが食べられることほど素敵なことはありませんね!
 ところで、少し話は変わってしまいますが、山本さんが現在おすすめしているお店があったら教えてください!
山本さん
おすすめ、ということではないけれど、次のオリンピックまで頑張ってお店を続けていこう、っていう店主さんが多いんです。だから、屋台がなくなったようにこれからは大衆食堂もなくなってしまうかもしれない。
その前に是非、大衆食堂という文化を体験して欲しいと思います。
スタイル
時代の流れかもしれませんが、大衆食堂がなくなってしまうのは悲しいですね……。
これを機に、大衆食堂を多くの人が利用してくれるよう祈っています!

 

時代と共に変わる手作りの味

 

 

山本さん
大衆食堂には他にも、大衆食堂だからこその魅力があるんです。
スタイル
え、知りたいです! 教えてください!
山本さん
もちろんです。それは、常にレビューと直面していることです。
スタイル
レビューと直面している? どういうことですか?
山本さん
つまり、大衆食堂の料理はいつもお客さんたちの評価を受け続けているから、「揺らぎ」があるんです。
よりよい方向に変化を続けている、といえばいいでしょうか。
スタイル
そっか! 確かにそれはお客さんに寄り添った大衆食堂ならではの魅力ですね!

 

大衆食堂の数だけ「こだわり」がある

 

 

スタイル
最近は冷凍食品を使用しているチェーン店がどの街にもあると思います。そういうチェーン店と比べたときの大衆食堂の良さ、というものがあったら教えてください。
山本さん
それはずばり、「店ならではのクセや地域の特性を追い求めやすい」からですね。
スタイル
店ならではのクセや地域の特性を追い求めやすい?
山本さん
さっきはお店ごとの「味の揺らぎ」についてお話ししました。それと同じように、お店ごと、店主さんによって「クセや特性」があると思うんです。
例えばラーメンなんかは東京で流行っているものが全国的に流行っているように見えますよね。でも、それを疑って俯瞰して見てみると、郊外のお店で流行りでない味のラーメンにメチャメチャ行列できたりしているんです。
スタイル
そっか! チェーン店だと流行のものが目立っちゃうけど、大衆食堂ではそういうものを必ずしも追う必要はない。だからお店ごとの「こだわり」が分かりやすいんですね!
山本さん
そうです。いつの間にかニッチなところを攻めているときもありますけれど。笑
スタイル
大衆食ならではの魅力について、沢山知ることができて楽しかったです。
今日はありがとうございました!

 

刈部山本さんにとって、大衆食というLIFESTYLEは?

もうひとつの我が家に出会える。

子どもにとって、家と学校以外にあるもうひとつの場所が駄菓子屋だとすれば、その大人版が大衆食堂。

正義からは少しはみ出ている、表の顔と裏の顔の間の居場所。

 

山本さんはそのように語った。

大衆食の背景・文化を研究し、仕事とプライベートの隙間の空間を楽しむ刈部山本さんを、STYLEは応援していきます。

 

齋藤 迅 著

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